やっと、まったりとした日常に戻ってまいりました。(笑)
…とかいいつつ、来週にはすでに次回の打ち合わせ飲み会(飲み会?!)があるのですが、気持ちが次回に行ってしまう前に、とりあえず、暮川的金の蜥蜴考察を。
お時間のある方はどうぞお付き合いくださいませ。(^^)
さてさて、今回はW主演をお願いした山井が、12月に彼の能楽師として大事な舞台となる「道成寺」の披きがあったため、稽古期間は12月5日から、と必然的に決まっておりました。
まぁ、今回はほぼ全員舞台経験は豊富な「プロ」ということで、稽古期間は短くてもいいか〜♪と気楽に考えていたのですが、この後、まぁ、とんでもないアクシデントが起こってしまったため、実質の稽古は1月中旬から、という、げにも恐ろしき事態に。(苦笑)
…本当に、みんなプロ根性があってよかったなと…。
口には出しませんでしたが、一時は「…ほんまに幕上がるんかいな…」なんて、思わず弱気になりそうな時もありました。
ですが、そこはそれ、みんなのプロ根性を信じて、最後まで行くしかないと。
そして、信じた結果が出て、本当によかったと思います。
さてさて、うちの劇団(というか、うちは劇団員を抱えているわけではないので、毎回公演ごとに人を集めるユニット、ですが)のコンセプトとして「能楽と現代芝居(現代劇、とはちょっと違う)はどちらも役者のやる芝居である」ということを、お客様に感じて欲しい、というものがあります。
「能楽」というと「言葉はわからないし、見たことないし、動きが少ないし、わからないから絶対寝るし(笑)」と大半のみなさんは敬遠されてしまう傾向があります。
山井に私が話を持っていったのは、彼と飲んでいるときに、「このままでは能楽は衰退する一方だ。裾野を広げる努力をしなくてはいけない」と彼が話をしたからです。
実際、私の年齢で能楽を趣味で習っている人間など、本当に数えるほどしかいません。私が始めた高校生のころは、周りのオトナにまで「何故能?!」と不思議がられたこともしばしばです。(笑)
そんな中で、学生時代同級生で自分以上に能のキャリアのある人間は、山井しかいなかったのでした。
彼と能楽の話を熱く語るようになったのは、実際は卒業した後だったのですが、自分が劇団を、こういう主旨で立ち上げたいと話をしたときに、真面目に聞いて賛同してくれたのが能楽師である彼で、とても勇気付けられたものです。
そして、今回山口喬司という、能楽をまったく知らないのに、探究心がとても旺盛な演出家を向かえ、とてもいい形で舞のシーンを取り入れることができて、よかったなと思っています。
山口は12月にたまたまあった某(?)喜多流の「大江山」を見に行き、次の稽古のときに「すげー!すごかったっすよ、能って!めっちゃおもしろい!」と子供の様に言っていました。
演出をしている人間が見ても、やはり能の演出、話というのは面白いと感じたらしいです。
このはまりっぷりをみて、「今回はいける!」と密かにほくそえんだものでした。(笑)
その後の演出は見ていただいたとおりです。
私は素人ですので、山井のように美しい舞、というわけには到底いきませんでしたが、彼のフォローもあって、なんとか形にすることができ、それを見て、一部のお客様から「舞のシーンがとてもよかった」とお褒めの言葉をいただけて、本当に嬉しく思いました。
また、山井の舞や仕草を見た、能楽にまったく興味のなかったお客様から「能を見に行きたくなったんだけど、どうすればいい?」と相談を受けたりしまして、本当に嬉しいなと思うばかりです。
こうして、草の根運動のようですが、能楽の面白さ、可能性を少しでも多くの方に広めていけたら、とこれからも一人でも多くの方に「能も昔の人が見たお芝居であり、敬遠するものではない」「能楽師も役者さん」ということに気がついていただけたらいいなと思います。
なんだかえらそうなことをつらつらと書き連ねまして、ご不快に思われた方がいらっしゃいましたらスミマセン。
若輩者ながら、とりあえず、こんなことを考えながら運営していきたいなと、知っていただければと思い、だらだらと書いてみました。
たま〜に、これから次回の舞台までのオフシーズンは、こんなことも書き連ねていってみようかと考えていますので、お時間があるときにでもお付き合いいただけましたら幸いです。
…時々内容のないことも書きますが(笑)
さ、次回の演目、まだ募集中です。色々リクエスト、お願いします。
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